
プロポーズという、一生の思い出になるはずの瞬間。そこで彼から「実はうち、資産家で…ずっと隠しててごめん」と真剣な顔で切り出された。驚きはしたけれど、実は私の実家もそれなりに裕福で、交際相手を見極めるためにあえて家の事情を伏せていた。だから笑いながら「実はうちも似たような家なんだよ~。もう隠す必要なかったね」と返したのだが、その瞬間から彼の様子が急変した。
明らかに不機嫌になり、何も言わず帰ってしまった彼。何が悪かったのか理解できず戸惑っていると、深夜に届いたLINEには衝撃の言葉が並んでいた。
「そんな大事なことを隠してたなんて有り得ない。君を信じられない。結婚の話は白紙だ。」
いやいや、あなたも隠していたよね?と思いつつ理由を聞くと、彼はこう返してきた。
「俺は長男で跡取り。自衛のために隠していた。君は跡取りでもなく、どうせ家を出る人間。君のはただの隠し事。信頼失墜だ。」
あまりに自分本位すぎて、思わずスマホを二度見した。確かに私は「正式な跡取りだ」と言われたことはないが、長女なら十分候補になり得る立場だし、彼の理屈では“自分だけ正義”が通ってしまう。
その後、結婚話を白紙にするかどうか以前に、同棲していた家をどうするか話し合う必要が出てきたため、週末に会う約束をした。私はすでに母へ相談済みで、父が出張から戻り次第、向こうの家とも話し合う方向になっている。
スレ民からは、「あなたを自分より下に置きたいだけでは」「資産家の彼女と思った瞬間、態度を変えそう」「将来の地雷かも」という意見が多数。中には、育ちの良さは言動に滲み出るものだとする声もあり、彼が本当に“跡取りとしての器”なのか疑問を抱くコメントもあった。
彼の怒りの源は、「騙された」というより、「予想と違う展開になり、主導権が握れない」という苛立ちなのかもしれない。
プロポーズの幸福な空気が、一瞬で壊れた夜だった。

記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
次のページ