
会社で使うPCが突然動かなくなり、業務が止まってしまうほどの状態だった。自作PCが組める程度には詳しい俺は、業務優先だし仕方なくサッと直した。するとそれを見ていた周囲が「ねぇ、私のパソコンも見て!」「うちも調子悪いんだよね~」と次々に声をかけてきた。
最初は会社のPCかと思ったが、持ってこられたのはまさかの“全員の私物”。しかも仕事に関係ない完全プライベートのノートPCまである。さすがに断ると、女性社員からは「ケチ!」「意地悪!」と陰口。さらにPCに詳しくない上司にまで「そんな意地悪言わないで直してあげなよ」と言われる始末。断る俺が悪者扱いだ。
だが問題はそんなレベルに収まらなかった。
スペック不足・メモリ不足・OS更新無視・ウイルス対策ソフトの多重インストール……どう見ても“買い替えか有料修理が必要です”案件ばかり。しかし彼らは当然のように「じゃあ代わりに買ってきて」「お金ないからお願い」などと、自腹での立て替えを要求してくる。
冗談じゃない、と一線を引いた瞬間だった。
今度はとんでもない嘘をつかれた。
「俺さんが触ったからPC壊れた!」
……いや、スペックと状態を“見ただけ”ですが?
嘘にもほどがある。
さらに追い打ちをかけるように、彼らのPCがウイルス感染。原因は違法DL。にもかかわらず、なぜかまた俺のせいにしてくる。
いい加減うんざりした俺は、淡々とこう言った。
「じゃあ、このPCそのまま警察(サイバー関連部署)に持っていきますね。」
その一言で相手は即崩壊。「えっ…あっ、その…!」とアワアワしながらPCを奪い返して逃げていった。
もちろんその後一切頼まれなくなった。
正直、彼らのPCは“壊れた”んじゃない。
持ち主自身が“壊した”のだ。更新しない、知識ゼロ、違法DL、ウイルス無視、その積み重ねに過ぎない。
「馬鹿にパソコン持たせない法律」ができたら、会社のPCトラブルは半分になるんじゃないかと本気で思った出来事だった。

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