「ねぇママ、オレのこと最後に抱っこしたのっていつ?」
高校生の息子が晩ごはん中に突然聞いてきた。
「抱っこかぁ…おんぶなら覚えてるけど」と返しながら、小さかった頃の記憶がじんわり蘇る。
「急にどうしたの?」と聞いたら、現代文の授業で俵万智さんの短歌を習ったらしい。
―― 最後とは知らぬ最後が過ぎてゆく その連続と思う子育て ――
あぁ、本当にそう。気づかないうちに終わっていた「最後」の数々に、胸がきゅっとなった。うるんだ目をごまかしながら「最後の抱っこ、してみる?」と聞いたら、即答で「ムリ」と断られた。
思春期男子、照れ屋め。でも、こんなふうに親の心にふれる言葉をくれるようになったなんて、成長したなぁ。
何気ない会話に、また一つ「思い出」が増えた夜でした。
コメント:
1.もう一度抱っこしたい
やっぱり断られるでしょうね😞
そもそも重すぎて片足も無理だ(^o^)
2.ほんとがんばってきた人にはその努力のがむくわれると思います。ほんと、お疲れ様です。良かったですね。
3.良かったですね。
ボーナスが入るって、ありがたいですね。
4.23と20の息子達 上は全身タトゥーの現場にーちゃん 下は写真が趣味のアートにーちゃん 今夜抱っこしよーw
5.
俵万智の短歌「最後とは知らぬ最後が過ぎてゆく その連続と思う子育て」を引用することで、日常の中に隠された「最後」の連続性と気づかぬうちに過ぎ去る時間の尊さがより深く伝わってきます。思春期の息子が「最後の抱っこ」をすぐに断る場面には、成長する子どもならではの微妙な心情が垣間見え、読者の共感を誘います。
親子の何気ない会話から、時の流れと共に変化していく関係性、そしてその中での愛情を繊細に描いた素敵な文章です。
普段は気づきにくい「最後の瞬間」を大切にしたいと思わせてくれる、心に響く作品だと感じました。
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