風呂場に響く小さな声。
「体を洗おうか?」
「イヤ!」
「じゃあ頭から洗う?」
「イヤ!」
困り果てた父は頭を抱えた。
次女、4歳。気分が乗らないときはテコでも動かない。
風呂場の湯気もため息で重くなる。
しかしそのとき、小さな声で妹が言った。
「お姉ちゃんがいい!」
その言葉に父は閃く。
「お姉ちゃん!妹ちゃんが洗って欲しいって!お願い!」
リビングに向かって叫ぶと、8歳の長女はすぐに「いいよ!」と答えた。
父は内心でガッツポーズを決めた。
だが、長女はただ手伝うだけでは終わらなかった。
「ここに貝がらが3つあります」
小さな手に持った貝がらを妹に見せる。
「頭・顔・体を洗うとそれぞれ貝がらを1つずつもらえます。どこから洗いますか?」
妹は真剣な顔で「アタマ!」と即答。
「了解!私が頭を洗ってあげましょう」
父はその光景を見て思わず唸った。
「すげー…育児の天才か」
「妹ちゃんはね、最初にごほうびを見せると言うことを聞くよ」
長女は落ち着いた声でそう説明した。
妹の性格を熟知しているその姿に、父は感動した。
ユーザーレビューには「自分と歳が近いからこそ分かるんだろう」「うちの長女も同じ」と共感の声が寄せられている。
大人が思いつかない方法で、妹を笑顔にする長女。
ユーザーレビュー :
1.貝殻3つ出てきた時点で、オチでは武田久美子ができあがることを想像してしまった私をしばきたい…
2.天才!!妹からの信頼も絶大!! どうやって思いついたんだろう… 自分と照らし合わせたのかなぁ🤔
3.私も長女ですが、歳が大人よりも近い分下の子の気持ちがよく分かります。 たぶん長女は自分ならどうしてほしいかを考えてやっただけです。 次女の攻略だけではなく、長女にも同じように対応すると長女がめっちゃ喜ぶ気がします。
4.うちも13歳のお姉ちゃんが3歳の妹をいつもお風呂に入れてくれます。 私が夕飯を作っている時、リビングから妹のワガママ言う声とそれにイライラしてる夫の声を聞きつけると、勉強を中断して部屋から出てきて妹の相手をしてくれます。
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