ある日、突然のことだった。旦那が茶封筒を手に、私に離婚を切り出してきた。封筒には「興信所」の文字があり、何か重大な調査結果が隠されていることは一目瞭然だった。動揺した私は、とっさに言い返した。「離婚してやるわ、その代わり、慰謝料1000万円、住んでいるマンション、旦那の実家の家賃収入、そして双子の子どもたちの養育費として月50万円×2を19年間支払ってもらう!」。
この要求に対して、旦那は冷静だった。むしろ、呆れたように鼻で笑いながら、「不行いをしておいて上から発言か?お前、俺を舐めてるなぁ」と言い放ったのだ。
旦那は続けて、まるでこれまで準備していたかのように話を展開した。
「有責はお前だ。だから、慰謝料を払うのはお前だ。遺産相続した俺の実家は共用資産にはならないし、今住んでいるマンションも俺が独身時代に買ったものだからお前に権利はない」。さらに、「親権を争うことになっても、100%お前が負ける!」と自信満々に言い切った。
納得がいかない私は、何とかして旦那を有責にし、自分が有利になる道を探りたいと考えた。しかし、旦那は私の裏切りをすべて把握していたようだ。「若い男に入れあげて借金し、その返済のために怪しいビデオに出たお前に、母親としての資格があるとは思えない」とまで言われてしまった。
旦那はさらに決定的な証拠を突きつけてきた。それは、子どもたちが自分の子どもではないというDNA鑑定書と、彼が「無種症」という診断を受けた診断書だった。「この子たちは俺の子じゃない。でも、子どもたちが母親のせいでいじめを受けるのは不憫だから、養育費は要らない。
だから親権を放棄しろ」と言い放つ旦那。まさか、双子が旦那の子どもではないとは、私も予想していなかった。
無種症という診断書を出されて、私は完全に追い詰められた。
それでも、私は「欠陥品と結婚してやったんだから慰謝料を払え!」と最後の抵抗を試みたが、旦那は冷ややかに「伝説の92以上のやつだなぁ〜」と笑うばかりだった。この「92」という言葉に私は驚いた。「伝説の92」とは、ネットで語られる「とんでもない妻」の象徴的な存在だったのだ。
事態はさらに悪化した。私の両親が家に来て、旦那に対して土下座をしたのだ。「なんで種無しの旦那に土下座なんかするの?慰謝料をたっぷりふんだくろう!」と言う私に対し、父は怒りのあまり私を殴り、母はビンタをして「お前のせいで妹たちがまともに結婚できなくなる。腹を切れ!」とまで言われてしまった。まさに家族全員が私の敵になった瞬間だった。
それでも、私はどうにかして旦那を破産させ、自分が勝つ方法を探していた。「旦那に睡眠薬を混ぜたらバレないかなぁ」「子どもたちに痣をつけて、旦那を幼児虐待で訴えることはできないか?」と、そんなことばかり考えていた。
だが、そんな考えが現実になるはずもなく、ただ自分がどんどん追い詰められていくばかりだった。
最終的に、旦那は私に全ての借用書を突きつけ、家も財産もすべて失うことが決まった。妹が弁護士として私を助けてくれるかと思っていたが、現実はそんなに甘くはなかった。全てが自分の過ちの結果だと痛感し、もはや手遅れだったのだ。
最終的に、私はすべてを失い、家族からも見放されることとなった。旦那が冷静に準備を進めていたのに対して、私はただ感情的に動き、自分の立場を悪化させただけだった。離婚という現実がこれほどまでに厳しいものだとは、考えもしていなかった。
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