ある日、バイト仲間と数人でファミレスに食事に行った。店内は賑やかで、私たちも楽しい雰囲気に包まれながら、食事を待っていた。
その中でAちゃんという19歳の女の子だった。彼女が注文したのは、唐揚げ定食。特に大盛りでもなく、普通の量だったが、彼女はそれを一気に食べきった。
その時、向かいに座っていた28歳の先輩男性、Bが突然大きな声を上げた。「信じらんねー!こいつ、唐揚げ全部食いやがった!」その声に店内の空気が一瞬止まる。みんなが驚いてBを見たが、Bはその後も続けてこう言った。「唐揚げは最初に先輩に2個渡すのが常識だぞ!」
その発言に、私たちは驚きを隠せなかった。だって、Aちゃんが頼んだのは彼女の分で、食べ終わっただけじゃないか。みんなが頭をかしげる中、Aちゃんは冷静に返答した。「へえ、Bさんのお母さんは2個くれるんですね」と、Aちゃんが冷たく言った。その言葉に、Bは思わず顔を赤くした。「な!何言ってんのお前⁉普通先輩に残すのが礼儀だろうが!」
その言葉に対して、Aちゃんはさらに冷静に言い返した。「礼儀ってなんですか?私がお金を出して頼んだものですよ?家ではママがくれるかもしれませんが、私は赤の他人です。先輩のママではありません。そんなに食べたければ、単品で頼めばいいのでは?」
その一言で、Bの顔はますます真っ赤になった。しばらく言葉を失っていたBは、突然「お前、セクハラだぞ!」と叫んで店を出て行った。店は食券制だったため、別に出て行かれても問題はなかったが、その場にいた私たち全員がその後しばらく言葉を失っていた。
Bが去った後、私たちはしばらく無言だったが、すぐに気まずさが解け、何とも言えない爽快感が広がった。だって、あの場でAちゃんがあんなに冷静に反論し、Bを一蹴したことは、まさに痛快そのものだったからだ。
それからというもの、バイトの度にBはAちゃんのことを常ににらむようになったが、それはAちゃんの反論が本当に図星だったからだろう。
それ以降、私たちはBを影で「唐揚げ」と呼ぶようになった。どんな状況でも自分の意見をしっかり持つことの大切さを、私たちは改めて感じた。そして、Bのように他人の食事に口出しして、自分の常識を押し付ける人には、ちゃんと反論するべきだということを学んだ。
その後、Aちゃんはバイトでもみんなに尊敬される存在となり、Bは次第にその目立った言動を控えるようになった。私たちは、あのファミレスでの出来事を何度も思い返しながら、いつも自分の意見を持って生きていこうと決心したのだった。
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