今日は、義母と一緒に買い物に出かけた後、地元のパン屋に立ち寄ることになった。義母は、外出中に良いパン屋があると聞きつけて、少し寄り道をしたいと言っていた。地元にあるこのパン屋のメロンパンは、噂通りに美味しいと評判で、私も大好きだった。
店に入ると、香ばしいパンの香りが広がり、つい立ち止まってしまった。目を輝かせながら、いくつかのパンをトレーに乗せ、最後の1個が残っているメロンパンを手に取った。「ラッキー、今日は最後の1個をゲットだ」と心の中で呟き、他の2個のパンを追加してレジに並んだ。
しかし、その時、後ろから突然、「え、売り切れ、最悪!メロンパン食べたかった…」と不満をこぼす声が聞こえてきた。振り返ると、そこには中年女性が、残念そうに棚を見つめている姿があった。どうやら、彼女もメロンパンを狙っていたらしい。私は心の中で少しだけ安心し、無事にメロンパンを手に入れたことにほっとしていた。
そして、私の番が来て、レジのおばさん店員が「常連さん!ここにあるわよ、メロンパン!」と、大声で叫んだ。その声に、先ほどの中年女性が反応し、「どこ!?どこにあるの!?」と焦った様子で尋ねた。店員は指を差して、なんと私が手にしているメロンパンを指し示した。
「このパン、最後の1個なんだけど、こちらの常連さんがお求めなので譲ってもらえないですか?」店員は、私にそうお願いしてきた。正直、驚きと戸惑いが押し寄せた。なぜなら、このメロンパンを手に入れるために並んでいたのは私であり、私が先に選んだのだから。
中年女性は、すぐに食い下がり、「そのパンを食べるのが私の生きがいなの、生きがいを奪わないでほしい」と、ますますしつこく言ってきた。私は少し困ったが、冷静に「ごめんなさい、私が先に買ったので、今日は諦めてほしい」と断った。しかし、それでも中年女性は、「他のパンも美味しいわよ」と、粘り強く勧めてきた。
その時、義母が静かに前に出てきて、すかさず「ここのパン、メロンパン以外の他のパンもおいしいらしいですよ」と、中年女性が言ったことをそのまま返した。「いや、私はメロンパンが食べたいよ」と女性が反論するも、義母は冷静に続けた。「うちの娘もメロンパンが食べたいのよ」と、私を指差しながら言った。
そして、義母は一歩踏み込んで言った。「こういう場合は、年功序列で年上に譲るのが決まりでしょ?あなた、おいくつ?」中年女性は少し驚いた様子で、「48ですけど…」と答えると、義母はにっこりと微笑みながら言った。「じゃあ、私がこのパンを買うわ、私60歳だし」
中年女性は「だから、違うんです。私が言いたいのは…」と反論したが、義母は冷静に続けた。
「何が違うの?年功序列なんでしょ?」義母の鮮やかな返しに、中年女性もタジタジとなり、ついには言葉を失った。店員も常連も、完全に折れてしまい、私は無事にメロンパンを購入することができた。
帰宅後、義母は早速電話をかけ、パン屋の店長に事情を伝えた。後日、店長とおばさん店員が謝罪に来てくれた。それを見て、私は心から感謝し、義母の鋭い判断力に改めて感動した。
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