出産を終え、里帰り中のある日、予想もしない修羅場が私を襲った。それは、まさに人生の転機となる瞬間だった。私は普段から周囲の人々に頼まれることも多かったが、この時ばかりはその頼みを無視することができなかった。嫁としての義務、そして母としての思いが交錯する中、すべてが一気に崩れ去ったのだ。
それは、里帰り中の昼下がりに始まった。突然、知人から連絡があり、旦那の車があるホテルに入っていくのを目撃したとのこと。詳細を聞いた瞬間、私は直感的に何かがおかしいと感じた。まさか、旦那が浮気をしているなんて…。知人がそのまま私に報告してくれたことがきっかけで、私は探偵と弁護士を手配し、証拠を持って旦那の不倫相手の家へ向かうことを決意した。
家に到着すると、なんと不倫相手の両親も家にいた。状況を説明する前に、その親はすでに発狂していた。思わず言葉を失いそうになる私に対し、不倫相手は目を見開いてただぼーっと立ち尽くしていた。
その場面はまるで映画の一場面のようだった。
私は冷静に、そして毅然とした態度で、不倫相手に慰謝料と費用を全て請求することを告げた。しかし、不倫相手は「ニートだから払えません」と言い訳を始め、まさかの展開が待っていた。「じゃあ、親が代わりに払います」と言い出したのだ。その言葉に、私は一瞬驚いたが、すぐに冷静さを取り戻し、すべての費用を請求することを強調した。
その後、話が進んでいくうちに、どうやら不倫相手は家族と共に引っ越しを決断したらしい。何もかもが一瞬にして変わり、私はただ呆然とその事実を受け入れた。
次に、私は旦那に直接言うのではなく、義実家にはすでに報告をしていた。
旦那の反応が予想通りであることは、心の中で覚悟していたからだ。旦那が不倫相手との連絡が取れなくなり、焦っている様子を見て、私はそのまま冷静に考える時間を持った。赤ちゃんもいる今、簡単に捨てられるわけがない。だが、それでも離婚する勇気を持たなければならない。
義父母は、私がこんな事態に陥ったことを深く悲しんでいた。義父母にとっては初孫であり、その存在が大きな意味を持っていたからだ。
義父母は、「絶対に離婚だけは避けたい」と強く言っていた。しかし、私は心の中で確信していた。旦那に対する制裁をしない限り、この事態は再び繰り返されるだろうと。
その後、私は弁護士に相談し、慰謝料や養育費について話し合った。旦那は浮気をしているだけでなく、家族全体を裏切ったことを認識させる必要がある。しかし、正直言って、私は父親役を一人で果たす自信がなかった。父親がいないという孤独感を、子どもに感じさせたくないという思いがあったからだ。
一方で、義父母の意向も無視できなかった。義父母は、私の決断を尊重してくれたが、同時に「旦那を許してやってほしい」と言ってきた。しかし、私は冷静に言った。「彼に対する信頼は完全に崩れました。許すことはできません。」その言葉を胸に、私は今後の生活に向けて新たな一歩を踏み出す覚悟を決めた。
旦那のことを、私は完全に信じられなくなった。彼は不倫を繰り返し、家族を裏切った。もし再びそんなことがあったら、私は容赦しないと心に誓った。
しかし、現実には一人で子どもを育てることがどれだけ大変かを、私は身をもって知っていた。それでも、私は前に進むしかないのだと、自分に言い聞かせていた。
そして、ついに旦那から連絡が来た。彼は自分がしたことを後悔していると言い、「もう一度チャンスをくれ」と言った。だが、私はその言葉を受け入れなかった。私が求めるのは、単なる謝罪ではなく、彼が本当に改心することだった。しかし、彼の言葉には、どこか本気ではない様子が見受けられた。それを感じた私は、再び冷静に判断し、弁護士に依頼して事を進める決心を固めた。
結局、私は旦那との離婚を決意し、彼が所有する家と財産を法的に分けることになった。義父母との関係も、完全に断絶されたわけではないが、彼らは私の決断を尊重してくれた。私の人生は大きく変わったが、これからも子どもと一緒に幸せに生きるための新たなスタートを切ることができた。
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