旦那の年の離れた弟が結婚することになったと聞いたとき、私は思わず心が温かくなるのを感じました。結婚はいつだって喜ばしい出来事であり、私もそのお祝いの席に出席できることを楽しみにしていました。けれども、その期待はすぐに打ち砕かれることになったのです。
弟の結婚式の計画が決まったとき、私たちは最初、かなりシンプルな式になるだろうと思っていました。今どきの若者たちは、豪華な式よりもお金を生活に回す方が現実的だと感じているのか、式は近所の神社で行い、仲間内で会費制パーティを開くということでした。神社はうちから歩いて10分ほどの距離。まさに、近場で行われる気軽な式だと捉えていたのです。
しかし、私が思い描いていたような簡単なお祝いとは異なり、事態は予想外の方向に進んでいきました。ある日、義母から突然電話がかかってきたのです。「式は身内だけでやるから、旦那ちゃん〇日空けておいてね」と一言。言われた瞬間、私は心の中で疑問を抱きました。
身内って、私のことではないのか…?そんな思いが込み上げてきて、思わず涙がこぼれました。
私は必死でその気持ちを抑え、旦那にそのことを伝えましたが、彼の反応は予想外に冷たかったのです。「お前も出たかったら出てもいいって」と言われ、私の胸はますます痛みました。出たかったら出てもいい?まるで私の気持ちを無視するかのようなその言葉に、私は深く傷つきました。結局、義母の一言で全てが決まる家庭で、私の立場はどこにあるのかと思い知らされる結果となったのです。
義母の権力が強い家庭で、旦那も言いたいことを言えない状況は十分に理解していました。しかし、義弟は末っ子であり、年を取ってから生まれた子供ということもあり、義母からは特別扱いされていたようです。義弟自身も義母に対しては強い態度を取ることができる人物であり、そのためか、義母も義弟の意見を受け入れる形となったのでしょう。
結婚式の話を聞いた最初は、お祝いの気持ちでいっぱいでした。
弟が結婚するのは喜ばしいことだと、心から思っていたのです。しかし、義母からの冷たい電話で、私の期待は一瞬にして萎んでしまいました。その瞬間、私は悲しみとともに憎しみを感じてしまい、「出てくれって頼まれても出ない」と心に決めたのです。
その後、義実家での話し合いがあり、その結果が私に伝えられました。義母は、義弟の結婚式が身内だけで行われることに賛成しており、弟もその決定を受け入れているようでした。
そのことが私には非常に悔しく、悲しいことでした。そして、義弟からも「おめでとう」と電話をもらいましたが、その時の私の気持ちは複雑でした。「出席しなくても、花嫁姿だけ見に来てね」という言葉には、複雑な感情が渦巻きました。
私は、自分がどこでどう間違ったのか、どうすれば良かったのか分からなくなっていました。結婚という幸せな出来事に対して、私はなぜこんなにも悲しみを感じてしまうのでしょうか。義母の支配が強く、何を言っても無駄だと分かっていても、どうしてもその状況を受け入れることができませんでした。
結局、私は式に出るつもりはありません。それでも、心の中での悔しさや悲しさは消えることがありません。
旦那との関係もぎこちなく、私は何度も自分を責めました。義実家での振る舞いが気に入らないわけではなく、ただ、自分の気持ちを無視されることが耐えられなかったのです。
この出来事が私に教えてくれたことは、家族の中で自分の立場を守ることの難しさでした。どれだけ悔しくても、どれだけ悲しくても、結婚式に出席しなければならないという義務感があるわけではないということです。そして、私がどんなに頑張っても、他人の期待に応えられるわけではないのだという現実を受け入れざるを得ませんでした。
この出来事が教えてくれたのは、結婚式が単なるお祝いの場であるべきだということです。しかし、家族間の微妙な力関係や、他人の意見がどれほど自分に影響を与えるかを実感した瞬間でもありました。義母の一言で全てが決まってしまう世界で、自分を大切にすることの重要性を再認識しました。
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