その日は、愛車のコーティング洗車を予約していた。
場所は最近人気の高級洗車店。
カフェみたいな休憩スペースもあって、
女性客も多い。
私はお気に入りのDiorのバー・ジャケットを着ていた。
買ったばかりだった。
値段も高かったけど、
それ以上に、
“頑張った自分へのご褒美”みたいな存在だった。
一緒に来ていた女友達は、
店に入った瞬間からそのジャケットばかり見ていた。
「え、それヤバ…」
「本物?」
「いくらしたの?」
「ちょっと着てみたいんだけど」
私は笑って流した。
でも内心、
ちょっと嫌だった。
距離感がおかしい。
しかも彼女、
スマホを向けながら何度も言う。
「こういうの着ると一気に港区女子感出るよね〜」
「映える〜」
「やっぱブランドって強いわ」
私は適当に相槌を打ちながら、
休憩スペースの椅子にジャケットを掛けた。
店員さんに呼ばれて、
私は少しだけ席を外した。
本当に、
10分も経ってなかったと思う。
戻った瞬間だった。
私は足を止めた。
……え?
ジャケットの背中が、
真っ白だった。
ロウみたいなものが、
べったり固まっている。
しかも広範囲。
頭が真っ白になった。
「なにこれ……?」
すると隣にいた女友達が、
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
次のページ引用元:,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]