大改造は東京都中野区のラーメン店主、中薗尚秋さん宅が舞台となりました。彼の家は築48年。もとは中古の二軒をつなげて拡張した家で、70センチの段差がある危険な住宅だったのです。不慮の事故で奥さまがアキレス腱を切ったことから、某有名テレビ番組に助けを求めました。
しかし、「アキレス腱を切る家」がリフォーム後に見せたビジョンは、利便性を追求するという本来の目的から大きく外れたものでした。70センチの段差を無くすという彼の願いは反映されず、むしろ欠陥住宅と化しました。外壁の色が乱雑で, 1階部分は以前より寒くなり、2階は僅かな窓からの光を頼りに暗闇に生活することとなりました。
そこには、日本建築検査研究所の岩山健一さんに依頼した調査結果として示された事実もあり、彼の診断ではリフォーム後の建物がリフォーム前よりも品質が劣るという衝撃的なものでした。基礎設計から耐力壁、断熱材、防火設備まで、あらゆる箇所に欠陥が見受けられました。
そんな欠陥住宅のリフォームにかけた金額は、なんと2100万円。これだけの額を支払って得た結果が「品質の低下」だとすれば、それが裁判になるのも無理はないでしょう。契約の際に出された書類には、手書きの見取り図などたっただの2枚。その上で、リフォームの達人であるはずの匠との面会は2回だけだったというのです。
「劇的ビフォアーアフター」は、依頼者がリフォーム後の家を初めて見るというサプライズ要素を重視し、打ち合わせを最小限にしています。その考えが裏目に出た結果が、中薗さんの経験だったのです。
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