ホーム
    
ドアパン対策を笑った私、5分後に謝りたくなった
2026/05/07 告発

広告

GWの大型ショッピングモールは、毎年地獄だ。

駐車場は満車。通路は渋滞。子どもは走り回り、親はスマホを見ながらカートを押している。

私はその日、買い物を終えて駐車場へ戻る途中、妙な車を見つけた。

黒の高級セダン。

……いや。

正確には、そのドアに付いている“異様な物”に目が止まった。

助手席と後部座席の両側に、巨大なスポンジみたいな防護パッドが貼り付けられていたのだ。

しかもベルト固定。

完全武装。

思わず笑いそうになった。

「いや、神経質すぎるだろ……」

すると近くにいた若い男も苦笑していた。

「ここまでやる?って感じっすよね」

私は軽く同意した。

だが、その5分後だった。

隣のスペースに、白いミニバンが勢いよく入ってきた。

中には、小学生くらいの兄妹。

運転席から降りてきた母親は、イヤホンを付けたままスマホを見ている。

嫌な予感がした。

次の瞬間。

「バンッ!!」

乾いた音が駐車場に響いた。

兄の方が、勢いよくドアを開け、黒いセダンに直撃したのだ。


広告


私は思わず顔をしかめた。

だが母親は、チラッと見ただけ。

そして笑いながらこう言った。

「も〜、気をつけなよ〜」

終わり。

確認もしない。謝りもしない。

しかも子どもは、また同じ勢いでドアを開けようとしている。

私は思わず声をかけた。

「今、当たりましたよね?」

すると母親は、露骨に嫌そうな顔をした。

「はぁ?」

その態度に驚いた。

普通、まず謝るだろ。

だが彼女はため息をつきながら言った。

「子どもなんで」

いや意味が分からない。

「でも傷ついたかもしれませんよ?」

すると今度は、鼻で笑った。

「こんな駐車場で高い車乗ってる方が悪くないですか?」

……出た。

私は一瞬、言葉を失った。

さらに彼女は続けた。

「だからあんな変なの付けてるんでしょ?神経質すぎ」

周囲の空気がピリついた。

近くにいた人たちも、さすがに顔をしかめている。

だがその時。

後ろから低い声がした。

「その“変なの”、役に立って良かったです」

振り向くと、黒いセダンの持ち主だった。


広告


40代くらいの男性。

怒鳴っていない。

むしろ妙に冷静だった。

母親は少し怯んだが、すぐ強気に戻った。

「でも傷ついてないですよね?」

男性は静かに頷いた。

「ええ。今日は、ね」

そして、防護パッドをゆっくり外した。

その裏側には、白い塗料がベッタリ付いていた。

ミニバンの色だった。

母親の顔色が変わる。

男性はスマホを取り出した。

「あと、全部録画されてます」

見ると、車内のドラレコ画面には、子どもが勢いよくドアをぶつける瞬間が、ハッキリ映っていた。

さらに、母親の発言まで録音されている。

『高い車乗ってる方が悪い』

その声が、駐車場に響いた。

周囲が一気に静まり返る。

さっきまで強気だった母親の顔から、血の気が引いていく。

「え……いや、その……」

男性は淡々としていた。

「これ、6回目です」

母親が固まる。

「前は逃げられました。証拠もなかった。だから対策したんです」

防護パッドを見ながら、男性は苦笑した。

「みんな笑うんですよ。“やりすぎ”って」

私はさっき、まさにそう思っていた。

でも違った。

この人は、好きでこんな事してるんじゃない。

“ここまでしないと守れない”経験を、何度もしてきたんだ。

男性は最後に、静かに言った。

「子どもがぶつけるのは仕方ないです。でも、謝らないのは大人の問題ですよね」

その瞬間。

母親は完全に黙った。

さっきまでの威圧感は消え、小さく頭を下げた。

「……すみませんでした」

周囲の空気が変わる。

誰も声を出さない。

でも全員、同じことを思っていた。

“悪いのは子どもじゃない”

帰り際。

私は黒いセダンの横を通りながら、もう一度あの防護パッドを見た。

少し前まで、笑いそうになっていた物。

でも今は、違って見えた。

あれは神経質の象徴じゃない。

“何度も理不尽を我慢してきた人間の防具”だった。

広告

記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください

次のページ
【無断駐車】怒りのビタ着け 1㎜バチコンニキ【まさかの脱出】
2026/06/22
「125ccバイクの俺をはねて肋骨ヒビ」ポストに届いた“ふざけた事故書類”を見た瞬間、物損で済ませる気が消えて人身事故に切り替えることにした話
2026/06/21
「1本のコードがベッド下へ」ビジネスホテルで謎の機械とセンサーを見つけた私…フロントが軽く流そうとした瞬間、証拠写真を並べて責任者を呼ばせた話
2026/06/21
「服1着がマックの油袋で届いた」メルカリで買った商品がポテト臭まみれ…受け取り評価せず証拠写真を突きつけたら、出品者の“リサイクル梱包”が通らなくなった話
2026/06/21
「1通の手紙で嫁を追い出せると思った?」義母が“あなたの居場所をなくす”“後悔させてあげます”と書いてきたので、証拠として夫の前に置いた話
2026/06/21
「2年間払った契約駐車場に知らない車」電車1本遅れる寸前で前に停め返したら、逆に貼り紙されたので不動産にブチ切れた話
2026/06/21
「5歳の娘を男湯に連れて行く」と言い出した夫に止めたら“お前ほんまおもんない”と人格否定…娘より自分の都合を優先した瞬間、私がブチ切れた話
2026/06/21
「30万円ずつ5日以内に送れ」警察に言うなと書いた脅迫状がポストに入っていたので、現金ではなく証拠袋に入れて警察へ持ち込んだ話
2026/06/21
「2歳の娘が保育園で言った一言」“ママお仕事だから泣かないの”連絡帳を読んだ瞬間、預ける母親を責めた人たちに言い返す決心をした
2026/06/11
「知らなかったで済むと思うな」隣家の除草剤が田んぼに流入して稲が枯れ始めた…流れた跡と被害列を全部撮り、農協と役所に持ち込んだ瞬間、相手の言い訳が止まった話
2026/06/11
「人の車を傷だらけにして逃げられると思った?」灰色のボディに何本も白い傷…泣き寝入りせず証拠をそろえた結果、犯人が判明して賠償まで持っていった話
2026/06/11
「4月15日に解放したトイレが無期限閉鎖」スーパーが“威力業務妨害”で警察へ報告…非常識な使い方をした客のせいで全員巻き添えになった話
2026/06/11
「この小さな床の傷で17万円です」賃貸退去前にフローリング修理費を請求された私…黙って払わず写真と見積もりを残して確認した瞬間、“妥当です”の説明が怪しくなってきた
2026/06/04
「住所は分からない。でも友達に会いたい」90歳のおじいさんを一緒に送り届けた数日後→会社に届いた“お礼の手紙とクッキー”が尊すぎて泣きそうになった
2026/06/04
「うちの庭は無料のUターン場じゃない」勝手に敷地へ入って切り返す車に我慢の限界…ついに入口へ“ある物”を置こうと決めた瞬間、迷惑車の余裕が消える気がした
2026/06/04
定食屋で伝票に「豚」と書かれた私…750円を払って笑顔で「ごちそうさま」と退店した後、泣き寝入りせず“出るとこ出る”と決めた瞬間、店側の軽すぎる悪口が一気に問題化した
2026/06/04
「届いた竿が折れてるんだけど」メルカリショップで買った釣り竿が、ダンボールの凹みと同じ場所で破損…泣き寝入りせず箱ごと証拠を残して問い合わせた結果、ただの初期不良では済まなくなった
2026/06/04
「住民票の写しを取得しました」住所変更していないのにNHKが転居先を把握…怖すぎる通知を捨てずに証拠として残し、“取得根拠を書面で出せ”と言った瞬間、相手の口調が変わった
2026/06/04
「場外ホームラン級のバカが何十ロールも買い込みました」トイレットペーパー売り場の空棚に怒っていた客たちが、店長の貼り紙を読んだ瞬間、文句の矛先が一気に変わった
2026/06/04
「100個の弁当を当日無断キャンセルして着信拒否?」小さな弁当屋を泣き寝入りさせる気だった客に、注文履歴と通話記録をそろえて“100個分の請求先を確認します”と送った瞬間、逃げ切りムードが一気に崩れ
2026/06/04