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「規定の広さなので問題ありません」荷物を置けば通路が消える個室。避難経路の動画を見せた瞬間、スタッフの態度が変わった。
2026/07/16 告発

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夜行フェリーへ乗ったのは、長距離移動を少しでも楽にするためだった。

雑魚寝の大部屋では、荷物が心配になる。

周囲の物音で眠れない可能性もある。

翌朝から予定も入っていた。

だから私は、追加料金を払って一人用の個室を予約した。

ベッド。

洗面台。

机。

テレビ。

そして大型のスーツケースを室内で管理できる部屋。

予約ページには、そう案内されていた。

乗船後、指定された部屋へ向かった。

カードキーをかざし、ドアを開ける。

最初に感じたのは、

「思ったより狭いな」

という違和感だった。

左には一人用のベッド。

右には小さな机。

手前には洗面台。

設備自体はそろっている。

けれど、床の空間がほとんどなかった。

大型スーツケースを室内へ入れた瞬間、ベッドと壁の間が完全に塞がった。

ドアを開閉するにも、毎回スーツケースを立て直さなければならない。

机へ行くにも、横向きになって通る必要がある。

ベッドの下へ入れようとしたが、高さが足りない。

壁際へ寄せても、キャスターが通路へ出る。


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私は何度も置き方を変えた。

縦。

横。

取っ手を縮める。

それでも駄目だった。

その時、部屋の確認に来た乗務員が、スーツケースを見て言った。

「その大きさですと、廊下へ出していただいた方がいいですね」

私は耳を疑った。

「廊下ですか?」

「はい。室内だと通れないので」

確かに、今の状態では通りにくい。

でも、だからといって荷物を共用廊下へ放置するのは不安だった。

貴重品だけ抜けばいいという話ではない。

着替え。

仕事道具。

旅先で必要な物。

全部が入っている。

それに、通路へ大型荷物を置けば、ほかの利用者の邪魔にもなる。

私は乗務員へ聞いた。

「この部屋、大型荷物を室内に置けるタイプですよね?」

乗務員は部屋を見回し、少し困った顔をした。

「個室ですが、広さには限りがありますので」

「予約ページには室内保管できると書いてありました」

「多少、表現が分かりにくかったのかもしれません」

その一言で、胸の奥がざらついた。

分かりにくかった。

その言葉で終わらせるつもりなのか。


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私は狭い部屋へ文句を言いたいわけではない。

最初から、

「大型スーツケースを置くと通路が塞がります」

と書いてあれば、別の部屋を選んでいた。

荷物の小さい日に利用したかもしれない。

でも今回は、荷物を室内に置けると確認して予約した。

私はスマホを取り出した。

予約完了メール。

予約時の画面。

部屋タイプの説明。

スクリーンショットも残っている。

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