私は結婚してからというもの、義母との関係があまり良好とは言えなかった。特に最初に会った時のトメの無愛想さには驚いた。私が「これからよろしくお願いします」と頭を下げると、トメはただ「そう…」と一言だけ。旦那も「うちのお母さん、昔からああだから」とため息をついていた。私は正直、トメとは深く関わりたくないと思っていた。しかし、ある日、妊娠がわかり、待望の第一子ということで夫と一緒に喜んだ。
最初は、無愛想なトメでもきっと喜んでくれるだろうと思ったが、妊娠を報告しても、トメは「そう…」と冷たい返事。しかし、ウトは大喜びしてくれた。その時、私は少しショックを受けて、体調不良やつわりで体が辛い中、逆子に悩まされることになった。
最初は自然分娩のつもりだったけど、主治医からは「無理に自然分娩にこだわらず、帝王切開にしましょう。」と告げられた。
自分の母親に相談すると、「帝王切開だと陣痛の痛みが分からないから、本当の母親になれるの?何とか自然分娩にできないか、相談してみなさよ。」と逆に言われる始末。そのため出産経験もあり、仲の良かった職場の同僚にも電話で相談すると、「私は普通に産んだよ?ま、陣痛を経験してこそ一人前になれるよね。」なんてイヤミっぽく言われてしまった。
赤ちゃんは無事に生まれたが、その小ささに、私は自然分娩を選べなかったことを悔やみ、涙が止まらなかった。しかし、翌日、トメが病室に来てくれた。
無表情でお花と赤ちゃんの肌着を持参してきた彼女が、花を花瓶に移しながらふと見せたのは、私が好きだと夫の雑談で言った花だった。そして、赤ちゃんの肌着には私が好んでいたキャラクターが刺繍されていた。その時、私は初めて、トメが私の話をちゃんと聞いていてくれたことに気づき、涙が溢れた。
トメは、私が泣きながら語った不安や悩みに、静かに耳を傾けてくれ、「帝王切開は恥ずかしいことじゃない。どんな形で産んでも、あなたは立派な母親だよ」と、優しく励ましてくれた。その言葉を聞いた瞬間、私は心から安心し、トメを見直すこととなった。後に、ウトにそのことを話すと、ウトは「アイツは誤解されやすいけど、君のことを一番考えているよ」と教えてくれた。
その後、トメは頻繁に孫の世話をしてくれ、私が育児で困っているとサポートを惜しまなかった。そんなトメに感謝し、ある日、トメを自宅に誘って、彼女の好きなスイーツを一緒に食べることにした。トメは嬉しそうに微笑み、「ありがとう」と言って、私たち二人で楽しい時間を過ごした。
結婚してからの義母との関係は、最初の印象とはまったく違い、今ではとても尊敬できる存在となった。トメと共に過ごす時間は、私にとってとても大切なものになり、これからも良好な関係を築いていきたいと心から思っている。
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