ホーム
    
電車に乗って帰っていたら、隣に野良猫が座ってきた…www
2025/05/28 告発

広告

あれはもう何年も前のこと。ふとしたきっかけで久しぶりに思い出した、ちょっと不思議で、少し切なくも心が温かくなる出来事があった。

当時の私はまだ20代、都心のオフィスで毎日遅くまで働いていた。残業続きの中で、終電に揺られて無心に車窓を眺める時間が唯一、自分をリセットする瞬間だった。

その夜もいつものように終電。確か秋の肌寒い夜だったと思う。長引いた仕事でクタクタになりながら、最寄り駅に向かう電車に乗った。車内は空いていて、私は端のシートに一人腰を下ろした。他の乗客もまばらで、誰もがスマホをいじったり、目を閉じたりして静かな時間を過ごしていた。

駅を2つほど残したあたりで電車が停まり、誰かが乗ってくる気配がした。


広告


特に気にも留めずぼんやりしていたその瞬間、右隣に「ぴょん」という軽い感触が。反射的に顔を向けると、そこにいたのは——一匹の猫だった。

本物の、痩せた体つきの、毛並みが少しボサついた猫。大きな丸い目でじっとこちらを見ていた。私は一瞬、固まった。「え?」と声には出さなかったが、頭の中はパニック。首輪もしておらず、明らかに飼い猫ではない。誰かの連れでもなさそうだった。

猫は私の顔を見ながら、小さく「にゃ」と鳴いた。そしてそのまま座席にストンと座り、前足を揃えて静止した。まるで、最初からそこが自分の席であるかのように。

心の中では「これは夢か?」「野良猫が電車に乗ってくることなんてあるのか?」と混乱が渦巻いていた。


広告


周囲の乗客は気づいていないのか、それとも「ああ、またか」という表情で無反応だった。

猫は堂々と、しかし品よく座席に座り、少しだけ体を寄せてきて、私の匂いを嗅いだ。

その距離感の近さに思わず笑いそうになったが、なぜか嫌な感じはまったくしなかった。むしろ、不思議なほど心が落ち着いていく感覚があった。

猫と並んで座っていたのはほんの数分だったが、永遠のようにも感じられた。そして、次の駅でドアが開くと、猫はすっと立ち上がり、こちらを一瞥して再び「にゃ」と鳴いた。まるで別れの挨拶のように。そして、ホームに軽やかに降り立ち、そのまま夜の街へと消えていった。

私は呆然とその背中を見送った。家に帰って風呂に入り、布団にくるまっても、あの猫の柔らかな感触と存在感だけがいつまでも残っていた。

翌日、職場でその話を同僚にしたところ、当然のように爆笑された。「疲れすぎて幻覚見たんじゃないの?」と言われた。


広告


でも、私は確かに感じたのだ。猫のぬくもり、体温、足元にふわっと伝わった重み、そしてあの小さな鳴き声。

その後、何度か同じ電車に乗ったが、あの猫には二度と会えなかった。ただ、一度だけ、駅のホームの新聞自販機の上に、似たような猫が座っていたのを見たことがある。やっぱり私をじっと見ていた。それも幻だったのかもしれない。

だけど、あの日、確かに私は野良猫と隣同士で電車に乗った。そして、誰にも言われなかった「お疲れ様」を、その猫が伝えてくれたような気がした。

慌ただしい日常の中で、ふと入り込んできた小さな“異物”。その不思議な存在が、疲れた心をそっと癒してくれることがある。あの夜、電車で出会った猫は、私にとって奇跡のようなひとときだったのだ。

広告

記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください

次のページ

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=cm0TvgABUhw,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]

水泳部で髪の色が変わりやすく、生活指導の体育教師に怒られて泣かされて祖父が学校に顔を出した
2025/09/30
「パパ!」と呼んだ子ども…でも私はその母親じゃない
2025/09/24
アメリカの名門大学で清掃員をする70代女性、貧乏な彼女が廊下に貼ってある数学の難問をみると.....
2025/09/22
11年間、夫の通勤のため駅まで車で送迎する私に夫「ありがとう!待たせてゴメン。急に雨降ってきて大変だったよ」助手席に座る夫の濡れた靴を見た瞬間、私「ねぇ、別れましょう」「え?」
2025/08/19
妻の49日が終わったけれど、どうしても諦めきれないことがひとつだけ残っていて…
2025/08/03
父が癌で死んだが、俺にとってはただのアル中DV毒親で悪意しか感じない男だった。親戚から遺品整理の要請が掛かりアパートに行ったら、父の日記が出てきて・・
2025/07/31
【漫画】増水した川で流されてた“白い子猫”を助けて家に連れて帰って育ててたら猫ではなくホワイトタイガーだった…大きくなり過ぎて動物園に引き取られたが1ヶ月後、自力で家に戻ってきて一緒に暮らす事に・・・
2025/07/31
定時制高卒の俺を見下す外語大卒上司が外国人の接客を強要「定時制の英語とやらで対応しなさいw」→俺が課長の悪態を多言語で暴露した結果w
2025/07/28
穴に落ちた友達を救ってもらうために人に助けを求めた犬
2025/07/22
「浮気じゃない、本気だ」それでも離婚しない夫に妻絶句…9年目の夫婦に走った決定的な亀裂とは
2025/07/11
【家族旅行が地獄すぎた】モラハラ夫に限界を感じた妻が、黙って向かった“意外な場所”とは?
2025/07/11
「夫よ、死んでくれないか」に共感殺到】離婚より“距離を置く”が正解?妻たちのリアルな本音とは
2025/07/11
「母の部屋が臭い!」と怒鳴る息子 月1しか来ない男の一言が、私の人生を変えた日
2025/07/11
【リュック汚した罪悪感で遺産⁉】義母の勘違いが招いた“相続騒動”、まさかの理由に笑った件
2025/07/11
【スマホに夢中な女の末路】和服のご婦人に席を譲らなかった結果…朝の通勤電車で起きた静かな逆転劇
2025/07/11
【最終バスでの“規則違反”】無口な高校生と運転手が交わした、たった一度の優しさが人生を変えた話
2025/07/11
共働きなのに妻に丸投げしてた俺が、初めてのワンオペ育児で大崩壊…たった2時間で泣きそうになった理由とは?
2025/07/11
「ママも頑張ってね!」発言に家庭炎上…これって応援?圧力?→夫の真意とは
2025/07/11
【思い込み】犬の散歩頼んだら夫が激怒!?まさかの理由に呆然…→家庭内の闇が浮き彫りに
2025/07/11
旦那だけ義実家に帰らせた結果
2025/07/02