昭和の時代、遠足といえば子どもたちにとって一大イベントでした。私たちの家族も例外ではなく、特に父は遠足に情熱を注いでいました。仕事の空き時間が増えた父は、その時間を使って私たちの成長をカメラに収めることに夢中でした。今回は、そんな父の秘密と、それがどのようにして私たち家族や周囲に影響を与えたのかを振り返ってみます。
父が写真に夢中になったのは、私が小学校に入ったころからでした。初めは家族の写真を撮る程度でしたが、次第にその情熱は広がり、学校行事や地域のイベントにも足を運ぶようになりました。特に遠足の日には、必ずと言っていいほど父がカメラを持って現れました。
最初は先生たちも驚いていましたが、次第に「写真のおっちゃん」として認知され、歓迎されるようになりました。.
ある年の春の遠足の日、父はいつものようにカメラを持って現れました。子どもたちは父の存在を知っており、カメラを向けられると自然と笑顔になりました。その日も、父は楽しそうに私たちを撮影していましたが、私はあることに気づきました。父は私たち子どもだけでなく、風景や動物、植物なども丁寧に撮影していたのです。まるでその瞬間を全て残そうとしているかのようでした。
父のカメラには秘密がありました。実は、父は若いころプロの写真家を目指していたのです。
しかし、家族を養うためにその夢を諦め、普通のサラリーマンとして働く道を選びました。それでも写真への情熱は消えず、家族の成長を記録することを通じて、その夢を少しでも追い続けていたのです。
父の写真は私たち家族だけでなく、友達やその家族にも大きな影響を与えました。遠足の写真を現像してみんなに配ると、友達の家族からも感謝の言葉が寄せられるようになりました。特に、家族写真を撮る機会が少ない家庭にとって、父の写真は大切な思い出となりました。
父が撮った写真には、ただの記録以上のものがありました。そこには、私たち子どもたちの成長を見守る父の愛情や、自然の美しさを伝えたいという思いが込められていました。特に遠足の写真には、私たちの無邪気な笑顔や楽しそうな姿が写っており、それを見返すたびに父の優しさと熱意を感じることができます。
今の時代、スマートフォンで簡単に写真を撮ることができますが、父がフィルムカメラで撮った写真には独特の温かみがあります。それは、父が一枚一枚に込めた思いが写真に表れているからでしょう。現代でも、写真を通じて大切な瞬間を残すことの重要性を再認識させられます。
私自身、父の影響を受けて写真に興味を持つようになりました。プロの写真家にはなりませんでしたが、趣味として写真を楽しむようになりました。特に子どもの成長を記録することには、父と同じように熱意を持っています。父が残してくれた写真の数々は、私たち家族の宝物であり、これからも大切にしていきたいと思います。
記事はまだ終了していません。次のページをクリックしてください
次のページ引用元：https://www.instagram.com/p/CyslX9GPvzs/?igsh=MXdmNDVibDV3ZWc2ZQ==，記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]
