1981年、初代ソアラが登場したとき、その存在はまさに衝撃的でした。クラウンで培われた贅沢さを2ドアクーペの形に集約し、日本の自動車業界に新たな風を吹き込みました。このソアラの登場は、当時の日本車の枠を超え、世界に挑戦する姿勢を見せた象徴でした。
初代ソアラのスタイリングは、ややキャビンが高すぎるため、当時のトヨタが目標としたメルセデス・ベンツ「SLC」やBMW「6シリーズ」には及ばないとする意見もありましたが、それでもその存在感は圧倒的でした。ソアラはポルシェ「928」やジャガー「XJ-S」などの欧州メーカーが力を入れるスペシャルティクーペの世界に、日本車として堂々と入っていったのです。
搭載されたエンジンは2.0リッターと2.8リッターの直列6気筒DOHCエンジン。全輪独立懸架、全輪ディスクブレーキ、パワーアシスト付きラック&ピニオン式ステアリングと、当時の最新技術が惜しみなく投入されていました。特に、車体の突起を極力減らすためのプレスドアは、空力デザインを謳って登場したアウディ「100」に先んじていた点でも注目されました。
このような自動車好きの視点だけでなく、豪華で高価なエレクトロニクスを多用した計器類や操作類、空気による調節機能がついたレザーシートなど、一般の人々にとっても「ソアラの世界」は大きな魅力でした。しかし、1981年の発表時点でトップモデルの2800GTは266.7万円という高価格で、若者には簡単に手が届くものではありませんでした。
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