自動車愛好家なら誰もが憧れる究極のスポーツカー、「トヨタ2000GT」。日本の自動車史に名を刻むこのモデルは、その美しいデザインと卓越した性能で、多くの人々の心を掴んできました。しかし、いざ実際にこの車を走らせるとなると、その感動と同時に思わぬプレッシャーが襲ってくるのです。今回は、そんな2000GTを使った特別なチャレンジと、その裏に潜むリスクについてご紹介します。
この話は、トヨタ2000GTで1000kmのロングドライブを行うという、ある意味で無謀とも言える挑戦から始まります。筆者はこのチャレンジを実行するために、群馬県のクラシックカーコレクター、モロイ氏に車の貸し出しを依頼しました。
彼は、日本国内外の名車を数多く所有し、クラシックカーの世界でも知られた存在です。
彼が所有する2000GTは、見事なまでにオリジナルの状態を保ちながらも、現代の道路でも快適に走行できるようにレストアされています。しかし、それだけ貴重な車を預かるということは、大きな責任を伴います。1億円とも言われるその価値を考えると、興奮と共に恐怖がじわじわと湧き上がってきました。
トヨタ2000GTは、トヨタ自動車とヤマハ発動機の共同開発によって誕生した、日本を代表するスポーツカーです。1964年に企画がスタートし、わずか1年後には試作車が完成。
1967年に発売されると、その卓越した性能と美しいデザインで瞬く間に世界中の注目を集めました。
特に、映画「007は二度死ぬ」に登場したことで、2000GTは一躍世界的な知名度を得ました。しかし、238万円という当時としては破格の価格設定と、その後の社会環境の変化により、生産はわずか3年半で終了し、総生産台数は337台にとどまりました。
筆者は、群馬県太田市にあるモロイ氏のガレージで2000GTを受け取り、京都へと向かう1000kmのドライブをスタートしました。このチャレンジの目的は、単なる移動ではなく、クラシックカーとしての2000GTが現代の道路でどれだけ通用するのかを検証することにありました。
出発の日、筆者は新幹線で群馬へ向かう途中、次第に緊張が高まってきました。「もし途中で車が故障したら?」「もし他の車にぶつけられたら?」といった不安が次々と頭をよぎります。まるでライブステージに立つ前のアーティストのような心境でした。
トヨタ2000GTは、その時代を代表するスポーツカーとしての性能を誇ります。特に、そのエンジンはヤマハ発動機が手掛けたDOHC直列6気筒エンジンで、当時の日本車としては驚異的なパフォーマンスを発揮しました。
しかし、その圧倒的な性能には隠れたリスクも存在します。まず第一に、2000GTはクラシックカーであり、そのパーツは非常にデリケートです。走行中に何かトラブルが発生すれば、修理に必要な部品が手に入りにくく、復旧に時間がかかる可能性があります。
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