17日放送の『有吉ゼミ』(日本テレビ系)に出演したタレントのヒロミさんが、職人が自分に対して怒りを爆発させていた出来事を明かしました。
今回ヒロミさんは、去年1月に結婚したお笑いコンビ・なすなかにしの那須晃行さんと、妻でタレントの濱田准さんが住む1DKの自宅をSixTONES・ジェシーさんとともに大改造することに。
すると、那須さん夫妻のために高級旅館風の和モダン収納作りを開始したヒロミさんは、ジェシーさんに「この間さ、俺ん家から4~50メートル離れたところで工事やってたの」と切り出します。
ヒロミさんによると、その工事現場からは職人さんたちの声が聞こえてきたそう。なお、その職人さんのうちの1人は「あれよぉ、ヒロミのおかげで俺は大変だよ!」「あの野郎がテレビでやるからこっちは大変なんだよ!」と怒鳴り、ヒロミさんに怒りを爆発させていたとのことです。
この出来事を振り返った上で、テレビでは編集によって素早くDIYを済ませる自分の姿が放送されているため、職人さんたちが「ヒロミはパパッとやってんじゃない!」と周りから急かされていることを推測したヒロミさん。
さらにヒロミさんは、職人さんが「アレよぉ、1人でやって愚痴を!」と不満をこぼしていたことを明かします。
一方、この話を聞いていたジェシーさんが「そうか、編集で全部1人でやってると思って…」と笑うと、ヒロミさんは「しょうがないからさ、現場入っていって…」と話し、職人さんたちに直接「どうもすみません」とお詫びに行ったとぶっちゃけました。
すると、職人さんたちには「うわぁ~! 本物!」と驚かれたというヒロミさん。職人さんたちの新鮮なリアクションにジェシーさんが笑うなか、ヒロミさんは「まぁ、ホントにね…職人さん頑張ってください」とカメラ目線でコメントを送り、職人さんたちをねぎらいました。
上記の内容への声
ヒロミさんが語った職人さんとのエピソード。一見、笑える話に聞こえるが、私はそこに潜む闇の深さに戦慄を覚える。まず、職人さんがヒロミさんに怒りをぶつける背景には、テレビ番組の編集に対する根深い不信感がある。「どうせ編集でうまく見せているんだろ」「俺たちはあんな簡単にできるわけがない」という、メディアに対する不信、そして自分たちの仕事の価値を軽んじられているという怒り。これは、情報化社会における歪みであり、作り手の苦労が見えにくくなっている現代社会への痛烈な批判ともいえる。
さらに恐ろしいのは、ヒロミさん自身がその状況を「しょうがない」と受け止め、謝罪にまで赴いている点だ。これは、メディアの影響力の大きさ、そしてその影響力に飲み込まれていく個人の無力さを如実に表している。
ヒロミさんは悪気なくDIYをしているだけなのに、その姿が編集によって「簡単にできる」と誤解され、現場の職人さんたちにプレッシャーを与えている。まるで、巨大な歯車に巻き込まれていく蟻のような、空虚で悲痛な構図だ。
そして、ヒロミさんの謝罪に「うわぁ~! 本物!」と歓声を上げる職人たち。そこには、メディアによって作られた虚像と現実の乖離、そして、その虚像に翻弄される自分たちの姿に対する自嘲が込められているように思えてならない。この笑い声は、決して楽しい笑い声ではない。むしろ、自分たちの置かれた状況に対する諦めと、メディアへの皮肉に満ちた、悲痛な叫びなのではないだろうか。
この一件は、私たちに多くのことを考えさせる。メディアのあり方、情報との向き合い方、そして、目に見えないところで働く人々への敬意。私たちは、この笑えないエピソードから目を背けてはいけない。
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