私の元彼は自営業で、週に1回のペースで私のマンションに遊びに来ていた。しかし、何度注意しても彼は車を駐車場(有料)に入れようとしなかった。
私のマンションは大通り沿いで交通量も多く、駐禁の取り締まりが頻繁にある場所だった。「駐禁来るよ、レッカーされるよ」と何度も言っていたが、彼は「駐車場代がもったいない」と言い張り、結局駐車場に入れることはなかった。
「私が半分出すから」と頼んでも、「大丈夫だよ」と根拠のない自信をゴリ押しする始末。何度も強く言ったりもしたが、最終的に「駐禁でも貼られたら気づくでしょ」と楽観的に考えていた。
そしてある朝、元彼が車に戻ったところ、車内が荒らされていることに気づき、慌ててマンションに戻ってきた。
「お金がない!」と血相を変えて言う彼。その日、私たちは30分近く車内を探し回ったが、結局何も見つからなかった。
「いくら置いてたの?」と尋ねると、彼は「40万円」と答えた。車内に40万円も置きっぱなしにするなんて考えられなかったが、今さらそれを責めても仕方がないと思い、警察に通報した。警察が到着し、車の指紋を採取し、事情聴取を受けた後、しばらくして帰っていった。
その後、元彼は警察が帰った途端、態度を一変させた。「こんな地域に住んでるお前が悪いんだ。盗っ人がいるってわかってたら、お前のところに行かなかった」と逆ギレされた。その言葉には驚き、思わず冷静に「ごめんね、私も気をつければよかった」と謝ってしまった。
その日、私は反省し、食事も取らずに考え込んでいた。すると夕方、電話が鳴った。相手は警察で、「黒いカバンが見つかりました」とのことだった。聞くと、私のマンションから徒歩1分の場所にある民家の庭に、その40万円が入ったカバンが投げ込まれていたという。
私たちは急いでその民家に向かい、警察から事情を聞くことになった。「朝、長男が見つけて届けてくれたんです」と話す近所の人。私は「物音などはありませんでしたか?」と聞いたが、家族は何も気づかなかったようだ。
その後、元彼は思わず口走った。「お前が盗ったんだろ?」その瞬間、周囲の空気が凍りついた。私は元彼の首を掴み、「すみませんでした」と引きずるように彼を連れて帰った。途中、彼はひたすら私を責め続け、「お前が強く駐車場に入れろと言ってくれたらこんなことにはならなかった」と言い続けた。
「40万円を知ってたんだろ?」と問い詰める元彼。「知るわけないじゃん」と私は反論。しかし、彼は「お前も金に困ってたんだろ?」とさらに追い詰めてきた。私が犯人にされてしまう始末だった。
この一件で、私は元彼がどれほど自己中心的で経営者意識の欠けた人間だったのか、改めて思い知らされた。彼は経営上のミスで資金繰りが困難になり、従業員に給料を払えなかったりしていた。
大きな金額が入るとすぐにバイクや車を買い換え、無駄遣いをしていたのだ。
お金というものが、人をどれほど変えるのか、その一面を痛感した出来事だった。それから元彼とは会っていないが、あの日のやり取りは今でも忘れられない。
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