AKB卒業後に大人デビューを強要された美女の末路がエグい——この生々しい一文は、ひとりの元研究生・金松(かなまつ)まほの軌跡を過不足なく要約している。彼女はAKBの研究生として短くも濃い一年を駆け抜け、喝采の余韻を残したまま活動を辞退した。失意でも逃避でもない、次の場所で“自分の輝き”を見つけるための選択だった。そう信じた彼女は、芸名「金ことみ」としてグラビアの世界に足を踏み入れる。大胆な表現を厭わない作風で一部のファンを熱狂させ、撮影現場の空気はいつも熱かった。
だが、熱気は永遠ではない。流行の波は残酷に切り替わり、撮影依頼は徐々に減っていった。
焦りと不安が交互に胸を叩く頃、彼女は古くから世話になってきた“男性A”に相談を持ちかける。「新しいグラビアの話がある」。そう囁かれ、半信半疑のまま向かった先は、思いもしない場所——大人向けビデオメーカーの面接会場だった。
「話が違います。私はやりません」。震える声で拒絶を告げた彼女に対し、男性Aは一変した。温和な助言者の仮面を脱ぎ捨て、言葉は鋭利に、態度は威圧的に。そこで初めて金松は、自分が導かれてきた線路の終点を知る。泣き叫ぶほどの拒否が必要な現場に、彼女は立たされていたのだ。どうにか面接を断ち切り、その場を離れた彼女は、のちに「当時は彼と体の関係もあり、心が絡め取られていた」と悔恨を滲ませる。信頼が歪み、支援が支配へ変わる瞬間——その境界は、驚くほどに近い。
この挫折にもかかわらず、彼女は立ち上がる。グラドルとしての再起を試み、現場での立ち居振る舞いを磨き、写真の中の“物語”を再構築していった。
けれど、復調の兆しは淡く、折れかかった矢を支える弦は細かった。2023年、金松はついに芸能界からの完全引退を宣言する。短い文章で綴られた別れの言葉は、ファンのタイムラインに静かに沈み、翌日にはニュース一覧の彼方に流されていった。
ところが、一年も経たぬうちに、彼女は思いもよらぬ姿で戻ってくる。「無敵」——大人業界における象徴的レーベルからのデビュー発表である。
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