昨日の昼、厨房から出てきたアルバイトの子が、顔色真っ青で立っていた。
「店長…ラーメン、少し…こぼしてしまいました…」
手元のトレイは小刻みに揺れ、スープの香りがほんのり漂う。
テーブルを見ると、確かに少量のラーメンが飛び散っている。
白いシャツの袖に、ほんの少し。
「す、すみません…!」
アルバイトの子は必死に頭を下げる。
しかし、お客様は眉間にしわを寄せるだけで、許す気配はない。
「服が汚れた!スマホも水没した!」
次々に苦情が飛ぶ。
アルバイトの子は俯き、手で顔を覆う。
息が詰まるような緊張。
私はすぐに介入した。
「わかりました、クリーニング代は当店でお支払いします」
お客様は渋々頷き、少し落ち着いた様子で帰宅。
アルバイトの子も、小さく肩を揺らしながらほっとした顔をする。
「本当に…ごめんなさい…」
「大丈夫、次から気をつけよう」
そして今日。
「領収書を持ってきました!」
アルバイトの子が手渡す封筒を受け取る。
封筒を開け、目に飛び込んできたのは三枚のクリーニング領収書。
まず一枚目… ¥6,541。
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